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並列座席では、指導者が手を添えて教える。

方、航法と地形の読み等は、安全に確実にその成果を得ながら実施することができる。グライダーだけで育つと、航法に弱くなるので、モーターグライダーで航法の練習をするのも、一つの方法である。
初期のAおよびBの練習方法は、滑空機の単独が目的であるので、エンジン関係の操作、始動および地上滑走等は、すべて指導者が行う。そのため、指導者はスターター(始動スイッチ)やブレーキ等の操作が行える側に位置する。また、並列の座席の場合には、指導者が直接練習生の手に自分の手を添えて、その力の量、動かし方の大きさ等を教えると、早く理解させることができる。なお。並列座席の場合、正面の基準となる位置を教えるため、1−15図のように、基準となる棒に印をつけてやると、便利である。以上は、グライダーの単独飛行までの課目についてのモーターグライダーの利用法であるが、先に述べたように、グライダーの最終目的である上昇風の捕え方とか、野外飛行の指導もモーターグライダーでなければ、安全に練習できない。特に、MGでよいことは、エンジンのパワーを変更することにより、高性能のグライダーの性能を現わすことができる。たとえば、0.5m/s以下の上昇風帯しかないような弱い日でも、沈下速度0.5m/s〜0m/s程度の性能にしてやれば、上昇風を獲得するための練習が簡単にできる。

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正面の基準となる棒に印をとり付ける。

 

 

 

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